患者さまそしてご家族にとって言葉の障がいは大きな問題です。言語聴覚療法では、言語障がい=コミュニケーション障がいであるととらえ、失語症や構音障がいなどに対する言語機能の改善・維持を目指すことのみならず、必要に応じて、身体機能や様々な道具を用いたコミュニケーション手段の習得ができるよう、長期的な展望に立って支援していきます。
摂食・嚥下障害に対しても訓練を行っています。口から食べることが難しくても、食べたいと思っておられる患者さま、食べさせてあげたいと望みを持っているご家族がたくさんいらっしゃいます。私たちは、そういった方々の摂食・嚥下機能を評価し、少しでも長く安心して食事が続けられるよう、食事の姿勢や形態なども検討していきます。また、たとえ食事が難しくても一口でも味わう楽しみを感じられるよう、可能性を模索していきます。
摂食嚥下障害が疑われる、もしくはお持ちの方を対象に、嚥下造影検査(VF)を実施しております。
嚥下造影検査について(PDF)
構音障害など、ろれつが回らない患者さまに対して、言葉が明瞭になるよう訓練しています。ご本人の意思をご本人の言葉で相手に伝えられる喜びを感じてもらえるよう訓練を行います。
また、言葉が発せられない患者さまは、機械を使い、意思を相手に伝える訓練を行います。数種類の機械を用意しており、患者さまに合わせて適切なものを使用します。
半側空間無視や失行、失認の患者さまに対して、認識できない部分を認識できるよう訓練いたします。
個室での個別訓練となりますので、ご本人の症状やペース、その日の体調に合わせて、臨機応変に対応しています。
個室スペースは、十分な広さと暖色系の壁紙を使用しておりますので、リラックスして訓練に臨んでいただいております。
高次脳障害に対しては、言語聴覚士のみならず、作業的療法が必要となりますので、必要に応じて作業療法士とも連携しています。